【2019年12月閉店】中洲で36年の歴史「シオンの娘」

中洲の人形小路にある「シオンの娘」は36年の歴史あるクラブ。
「イエスの方舟」の会員さんたちが働いておられます。

おっちゃんこと千石剛賢氏が中心となる「イエスの方舟」は70年代後半まで、東京で若い女性たちがつましく共同生活しながら聖書研究をするキリスト教信仰集団でした。
しかし親たちが子どもを取り戻そうとマスコミに告発し、ハーレム、邪教集団と非難するバッシングがおきスキャンダルになりました

。結局誘拐などではなかった、と誤解はとかれ、おっちゃんは亡くなりましたが、変わらず会員は一緒に暮らし、今では中洲でもっとも古い店のひとつです。
坂本龍一さんも常連だったとかで写真が飾られています。

朝は聖書の勉強からはじまり、家事や仕事は得意なことを分担する。
宗教団体ではない「イエスの方舟」はすべて合議制できめられ、金銭や財産は共有。
クラブほか、夫婦である男性会員が工務店を経営して生活しておられます。
血縁ではなく魂の家族なんだなと思います。

20代のころ、この方舟と、同じく信仰心をベースにした共同体「ベウラの園」を取材して、自分が知る家族の形とあまりに違い衝撃を受けたことを思い出します。
自分に選んだ家族ができてからも、共同体への思いは強くあります。
それが自分の今の場所に引き寄せてくれています。

ショーはピアノや日本舞踊、フラメンコなど人となりがあらわれ、目がはなせないけどほっとする。
お客さんたちもみんないい笑顔。ほほえみとやさしさにあふれた美しい女性たち、また会いに行きたくなります。

#シオンの娘 #イエスの箱舟