『三方よし』の精神が環境経営のベースに。滋賀銀行が取り組むSDGs金融
念願だった滋賀銀行さんのお話を伺う機会に恵まれました。
同行は以前から積極的にCSRや環境経営に取り組み、その動きをSDGsにつなげてこられています。
1998年に当時の頭取が「21世紀は環境と平和の世紀になる」と環境経営に乗り出したことがきっかけで、長年の取り組みから2017年の地方銀行初となる『SDGs宣言』につながったといいます。
このような動きの背景には、滋賀県の地理的特徴からきているとか。滋賀県の面積の2分の1は森林で、また6分の1は近畿地方1540万人へ生活水を供給する琵琶湖が占めています。過去生活水による赤潮の異常発生の経験から、自然環境は「日本人の財産であり、将来にわたって引き継いでいくべきもの」という県民意識があるそうです。
滋賀県といえば近江商人。商売は自分、顧客、世間がよくならなければならないという『三方よし』の精神が、同銀行の環境経営のベースにもつながっているといいます。
具体的には地方銀行としてはじめて、SDGsに貢献する新規事業に対する環境融資。再エネ会社との私募債型のグリーンボンド発行や農業分野でのGAP認証支援などの持続可能な農業支援、水環境の改善、JICAとの連携やSDGs私募債、LGBT支援など。省資源・省エネを目指したエコオフィスにも積極的に取り組んでおられます。
九州在住の身としてはメインバンクとして使えないのが残念な限りですが、近い将来、どの地方銀行もそうしなければ生き残っていけなくなります。早く選べるようになりたいものです。