「学習に困難を抱える子どもたち」を対象としたセラピー「エクストラレッスン」

「エクストラレッスン」はADHD、自閉症スペクトラム、ディスプラクシア(協調運動障害)のなどの「学習に困難を抱える子どもたち」を対象としたセラピーです。

モロー反射などで知られる原始反射が、適切な時期に抑制、完了せずに残ったまま成長すると(ハイハイをほとんどせずに立つなど)、感覚が統合していない子どもは、例えば感覚過敏や視覚・聴覚からの情報処理ができずにいつも混乱をしたり、ストレスで疲れやすくなったりします(そしてそそのまま大人になる)。

エクストラレッスンは神経系の可塑性(neuro plasticity)という、感覚・運動刺激が脳の発達に影響をおよぼすという概念にもとづいていて、適切な刺激や運動によって、適切な神経系の発達が起こる、つまり置き去りにしてしまった1歳までの発達を取り戻すことができるものです。

具体的に何をするかというと、つま先やかかとで立ったり、ジャグリングをしたり、クレヨンを使ってぐるぐる模様描いたり、子どもによって違います。

私自身もカウンセリングを受けたことがありますが、正中線(左右の感覚の統合)を超えられていないことがわかりました(アンバランスなところは確かに自覚があります)、とはいえ、完全に原子反射がなくなっている人はほぼおらず、エクササイズ自体はいわゆる「普通の」子どもたちも楽しんで行い、集中できるようになるので、世界中のシュタイナー学校を中心に、授業に取り入れられています。

かかる時間は子どもによって差がありますが、例外なく大きな効果が出て、健康になり障がいが軽度化したりします。

エクササイズ自体はもちろんですが…厳密なアセスメントで一人ひとりに最適なプログラムをくむことがその理由で、それはつまり子どもの発達に目を向けるということ。
その子にとって最適なものを探り出そうとする教育の形なのではないかと感じます。

※写真は奈良の世界大会で基調講演されたオランダ人の素晴らしい実践家Joep Eikenboomさんと著書

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