持続可能な明日の食のために。昆虫料理研究家の内山昭一先生が語る未来

SDGsの17のゴールを実践する様々なゲストを迎え、ディスカッションしていく九州大学工学部の田村美香先生の講義、Action For Social Goodはコーディネートを担当させてただいております。
今回はゴール2の「飢餓をゼロに」がテーマで、昆虫食を広める活動をされている、昆虫料理研究家の内山昭一先生をお招きしました。

2050年、世界の人口は約100億人になると言われます。
温暖化による気候変動に加え、農地拡大に伴う森林伐採や水資源の大量使用により、地球の環境は刻一刻と悪化。
急激な人口増加をカバーするだけの食糧生産は困難とみられており、「食糧難問題」が目前に迫っています。

こうした背景から、国際連合食糧農業機関は2013年、「昆虫が今後の食糧になり得る」というレポートを発表しました。
私が内山先生にお会いしたのは、まさにその年でした。

糸島で自分で虫網で捕まえ、それを調理していただくという体験を、子どもたちとさせていただき、エポックメイキングでした。
最も衣装的だったのは「罰ゲームではなくて、昆虫は美味しくいただくものだから、一番おいしい方法をいつも研究しているんですよ」という言葉。虫への愛にあふれている、内山先生のやさしいお顔を見て、安心して初めての昆虫食にチャレンジしたのでした。
(ちなみにジョロウグモは湯引き、セミの幼虫は唐揚げが一番おいしいですよ)

当時「昆虫食」は、まだまだ好奇の目で見られていましたが、現在はSDGsによる認知度も上がっており、無印良品の「コオロギせんべい」を筆頭に幅広い市民権を得られるようになっています。
日本国内でも10以上の昆虫食のスタートアップがあるほどだそうで、昆虫食には無限の可能性がある、と内山先生。

講義では、ベトナム、中国など様々な国から来ている留学生の方たちが、それぞれの昆虫食について話し合いました。
若い世代の方たちは昆虫を食べる機会も減っているようで、内山先生のお話は大変刺激的だったようです。
さっそくこの夏、セミの幼虫を食べる分科会が生まれました! 私も参加を楽しみにしております。

回数を重ねるにつれ、学生さんたちの視野が広がり、ディスカッションも深まっていることを感じ、うれしく思います。

#SDGs #昆虫食 #ゴール2 #飢餓をゼロに #環境