世界21カ国、119カ所の地域に広がる障害者と健常者が共同生活する共同体・キャンプヒル(Hermannsberg)

2019年に、ドイツのCamphill Dorfgemeinschaft Hermannsberg(キャンプヒル)で実習をさせていただきました。
キャンプヒルは世界21カ国、119カ所の地域に広がる障害者と健常者が共同生活する共同体です。

Hermannsbergは114人のヴィレッジャー(利用者、うち医療ケアの必要な人は5人)と50人のコワーカー(支援者パート含む、結婚しているコワーカーは家族も一緒に)が暮らしています。

日中は農業(バイオダイナミック農法)、木工、織りなどを行っています。

1軒の家にヴィレッジャーが約5-12人住んでおり、それぞれの家に猫がいるバイオダイナミック農場にだけ犬がいました(犬が苦手な方が多いため)

Hermannsbergはバイオダイナミック農法がドイツ内でも非常に盛んな地域で、日本から来た、というと××は知ってる?○○はこの前来たよ、とたくさんの日本人の農業者の名前をあげてくれました。
ここでいただいた自家製の牛乳とリンゴジュースが人生最高に美味でした。

初めて訪れたのに、場所も人も昔から知っているような懐かしさがあるのはなぜでしょうか。
Hermannsbergキャンプヒルで今回特にお世話になった2人、朗らかで包み込んでくれるような人柄のChristianaと、1歳と3歳の娘さんを持つコワーカーのRoussel。
カナダ人の彼はイギリスやフランスのキャンプヒルにいた働いた経験もあり「キャンプヒルは仕事ではなく生き方だ」という自分の家族を持ち大きな家族の中に暮らすことの喜びや難しさ、他の国や共同体との違いなどインサイドな視点をたくさん教えていただきました。

最も印象に残った場所Hermannsbergキャンプヒル敷地内の16世紀からあるという教会でした。
キャンプヒルだけでなく地域の拠点として人が集まる裏手の墓地にはヴィレッジャー(利用者)だけでなく、その両親やコワーカー(支援者)の両親、家族も眠っています。
案内してくれたChristianaは35年前に働きはじめ「この教会の隣の家で私は3人の子供を産んだ。子どもたちは一度巣立っていったけど、去年孫を連れて敷地内の家に引っ越してきたの」と教えてくれました。

ただ働いて住む施設ではない、何世代ものいのちがともに、生きている場所。美しく輝く魂のすみか、それをはぐくみ続けてきた人たちをおもい、涙があふれました。

※サイトからお借りしている写真もあります

#Hermannsberg#キャンプヒル#シュタイナー#アントロポゾフィー#バイオダイナミック