売って終わり、ではなく使い終わったあと、その場所でどう処分するまで考えていかなければいけない。
仙台で一年間に1000トンもの中古タイヤを発展途上国に輸出している株式会社ナガブチさんを見学させていただきました。(2019年3月)
日本は車検制度があるためタイヤの販売数が多く、よい状態のタイヤは中古販売されますが、多くは廃棄されます。タイヤをリサイクルする方法には、陸上競技場のフィールド、遊具などいくつかありますが、マーケットは小さい。これまではチップにして道路工事資材になったり、製紙工場で燃料として使われてきましたが、チップは中国からの安い輸入品に勝てないし、紙の需要が減少し工場が閉鎖するなど、処分の行き先がなくなりつつあります。
焼却で発電もできますが、日本は実は電気があまっているため、作ったところで売電も出来ない。もちろん焼却は大量の二酸化炭素が発生しますから、ベストな方法ではありません。
古いタイヤたちは発展途上国にわたりまだまだ活躍します。特にアフリカでのニーズはこれから大きく伸びる。
「私達も売って終わり、ではなくタイヤを使い終わったあと、その場所でどう処分するまで考えていかないといけないと思います」と経営者の長渕さんがおっしゃっていました。
他に建築資材の中間処理場も見学させていただきました。震災の仮設住宅の処分でかなり忙しいそうです。私たちの生活の根幹を支える仕事をしている方たちには、光はあたりづらい。しかし、誠実に、人に喜んでもらえるように仕事に取り組んでおられる姿はカッコいい、美しい。そんな皆さまと一緒に働かせていただけるように、頑張ります!