櫨の実からつくる和蝋燭 植物性ワックスは海外で高い需要があります

雪の舞う中、念願かなって櫨の和蝋燭を作られている荒木精蝋さんを取材させていただきました。

八女からみやま市に移転して、現在の工場は昭和25年に建てられた工場。
電気ではなく、櫨の実を絞ったあとのカスを燃料にして、蒸気機関車と同じ仕組みで動く古びた機械たち。
湯気の中もくもくと働く職人さん、ていねいに、大切につくられた蝋燭たちが窓から差し込む日の光のなかひっそりと居ました。

いまの日本では蝋燭としての需要は少なく、数か月かけて天日干しした白蝋はドイツやアメリカに高級化粧品の素材として輸出されているそうで、伝統工芸品かと思いきや、インターナショナルなんですね。

農家が手放すなどしてメンテナンスができず、多くの木が切られてしまった現在、圧倒的に原材料は不足しており、今年は特に八女、熊本エリアは櫨の裏作(不作)だったとか。
収穫された実100㎏に対して5㎏~20㎏の蝋にしかなりません。

原種に近くなっていたり、病気にかかったりすると実の質は悪くなる(蝋が少ない、色素が強いなど)。
しかし実を毎年収穫しないと質がよくならないことから、本来は買い取れないような品質のよくないものでも啓蒙のために買い取っている、と荒木社長。

時間の流れ、ていねいなくらし、在り方などたくさんのことをものづくりから教えていただいた気がします。

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